[2022/02/23]
ケトン食による食事療法は、難治性てんかんの患者さんに対する効果が近年再び注目されてきております。ケトン食は小児に対するものが従来は多かったのですが、当センターでは成人された患者さんに対しても積極的に取り組んでおります。
(脂質):(蛋白質+炭水化物)が重量比で4:1になるように作られた食事は古典型ケトン食と呼ばれています。近年はもう少し比率を緩和した修正アトキンス食が多くなってきておりますが、中には古典型ケトン食の方が効果的な患者さんもいらっしゃいます。こういった食事は多量の脂質を含むため、どうしても脂っこくなってしまい、食べにくくなってしまいがちなので、それをいかに美味しく見せ、美味しく食べれるようなメニューを工夫するかが栄養士の腕のみせどころです。
実際に毎日自宅でケトン食を作るのは家族であることが多く、栄養指導に加えケトン食の作り方の指導も必要となります。成人だと嗜好もはっきりしていることが多いので工夫がより必要だと思います。
大日方管理栄養士らがメニューの工夫、研究を行い、ビデオ脳波検査入院の間にケトン食を患者さんに召し上がっていただいております。
今回の食事は、私も試食しましたが、古典型ケトン食のイメージよりもずっと食べやすくなっており、患者さんやご家族からも好評でした。
今後もメニューを考案し、発信できるようにしていきたいと思っております。