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内視鏡センター

目次

概要

内視鏡センターでは、年間を通じて多くの内視鏡検査および内視鏡治療を行っております。

2024年度実績では、小腸・大腸の疾患(止血・ポリープ切除・早期がん切除など)で623件、総胆管結石・胆管炎で208件、食道や胃の疾患(止血・早期がん切除など)多岐にわたる疾患に対して、精度の高い内視鏡診療を提供いたしました。

内視鏡専門医や内視鏡技師、看護師がチームとして連携し、安全・安心な検査・治療を心がけています。

とくに40代以降の女性の皆さまにとっては、大腸がんなどの疾患を早期に発見するためにも、定期的な検査が非常に重要です。 内視鏡検査をご検討中の方は、どうぞお気軽にご相談ください。

内視鏡センターの紹介

安心・安全な検査を、やさしく丁寧に

内視鏡センターでは、年間を通じて多数の内視鏡検査・治療を行っており、豊富な実績と専門性を持った医師・内視鏡技師・看護師がチームで患者さまをサポートしています。
初めての方でも安心して検査を受けていただけるよう、事前の説明から検査後のケアまで、ひとつひとつ丁寧に対応しています。
40代以降の女性の方に多い「恥ずかしさ」や「痛みへの不安」にも配慮し、リラックスできる環境を整えています。

高精度の検査機器と経験豊富なスタッフ

最新の内視鏡機器を導入し、より高精度で負担の少ない検査を提供しています。ポリープの早期発見やその場でも切除も可能(ポリープの大きさなどの条件がありますので、検査予約時に要相談)で、がんの予防・早期治療に役立っています。

内視鏡専門医とともに、内視鏡技師・看護師が常駐し、検査中の安全と快適さを支えています。

徹底した感染対策・衛生管理

使用したスコープは、専任の洗浄者が常駐し、学会の基準に基づいた洗浄・消毒を徹底しており、感染対策にも万全を期しています。検査室や更衣室の清潔さにもこだわり、どなたでも安心してご利用いただけます。

対応している主な疾患

  • 逆流性食道炎・食道静脈瘤・食道がん
  • 胃潰瘍・胃ポリープ・胃がん
  • 機能性ディスペプシア(胃もたれ・食後の不快感など)
  • 十二指腸潰瘍
  • 大腸ポリープ・大腸がん
  • 潰瘍性大腸炎・クローン病
  • 大腸憩室症・憩室炎
  • 下血・便潜血陽性の精査
  • 腹痛・便通異常(便秘・下痢など)
  • 総胆管結石・胆管炎・胆管がん・膵がん

診療実績

【2024年度】

上部消化管
内容件数
上部消化管検査2,608件
上部EMR14件
上部ESD50件
止血術30件
静脈瘤治療(EIS・EVL)23件
拡張術5件
異物除去術(アニサキス除去含む)8件
胃瘻造設術57件
胃瘻交換85件
食道ステント留置術2件
胃・十二指腸ステント留置術4件
下部消化管
内容件数
下部消化管検査2,146件
下部CSP127件
下部EMR441件
下部ESD47件
大腸ステント留置術8件
止血術48件
胃・十二指腸ステント留置術9件
胆膵内視鏡
内容件数
処置含む208件
超音波内視鏡
内容件数
検査のみ14件
カプセル内視鏡検査
内容件数
小腸検査のみ10件

検査対象となる症状・疾患

当院では、症状や状態に応じて、胃カメラ・大腸カメラによる検査を行っております。これらの症状は、胃や腸に異常があるサインである可能性があります。
次のような症状がある場合は、検査をご検討ください。

胃カメラ(上部消化管内視鏡検査)の対象となる症状

  • 上腹部に痛みがある
  • 黒っぽい便が出る(タール便)
  • 胸やけが続いている
  • 原因不明の体重減少がある

大腸カメラ(下部消化管内視鏡検査)の対象となる症状

  • 下腹部に痛みがある
  • 便が細くなったと感じる
  • 便に血が混じっている
  • 原因不明の体重減少がある

家族歴や40歳以上の方の定期検査の重要性

ご家族にがんの既往がある方
  • 大腸がん・胃がん・膵臓がんは、家族歴があることで発症リスクが高まることが知られています。
  • 親や兄弟姉妹にこれらのがんの既往がある場合は、ご自身もリスクが高い可能性があります。
40歳を過ぎた方
  • 消化器がん(胃がん・大腸がんなど)は、40歳を過ぎるころから発症リスクが高くなるといわれています。
  • 自覚症状がない場合でも、予防・早期発見のために定期的な検査を受けることが大切です。

検査・治療の内容と流れ

胃カメラ(上部内視鏡)

STEP
外来に受診・予約

予約の際に、医師と看護師から検査に関しての説明があり、同意書をとります。
そこで検査時に鎮静剤を希望するかしないかをお伝えください。(鎮静剤に対するリスクが考えられる場合はお受けできない場合もございます)
鼻から挿入する胃カメラ検査を希望する場合もお伝えください。(検査の内容や鼻出血のリスクが高い場合は、お受けできない場合もございます)

STEP
検査当日

検査当日は、食事をとらないで来院していただきます。
内視鏡センターで受付後、看護師からの問診があります。(アレルギーのある方は、必ず申し出てください)
喉の麻酔を行います。(鼻から挿入の場合は、鼻の麻酔を行います。)
鎮静剤希望の方は、点滴をします。※鎮静剤の使用について参照
検査は、口もしくは鼻からスコープを挿入し、食道・胃・十二指腸の一部を観察します。必要あれば『生検』といって組織の一部を採取し細胞の検査に出します。
技師が検査の介助に入ります。(患者さまの状態をみるために看護師が入ることもあります)
検査終了後、結果説明が当日にある場合と後日の場合があります。

大腸カメラ(下部内視鏡)

STEP
外来に受診・予約

予約の際に、医師と看護師から検査に関しての説明があり、同意書をとります。 そこで検査時に鎮静剤を希望するかしないかをお伝えください。(鎮静剤に対するリスクが考えられる場合はお受けできない場合もございます)

STEP
検査当日

大腸カメラ検査は、下剤を飲んでいただき、腸の中をきれいにしてから行います。(検査の内容や患者様の状態によっては浣腸のみ行う場合もあります。)※下剤の準備参照

内視鏡センターで受付後、看護師からの問診があります。(アレルギーのある方は、必ず申し出てください)
腸の中がきれいになったら、検査着に着替えていただき検査を始めます。(腸がきれいになるまでの時間には個人差があります)
鎮静剤希望の方は、点滴をします。※鎮静剤について参照
腸の動きを抑えるための注射を打ちます。(患者さまの状態によっては使用しない場合もあります)
検査は、肛門からスコープを挿入し回盲部(大腸と小腸の境目)まで観察します。必要あれば『生検』といって組織の一部を採取し細胞の検査に出します。
技師が検査の介助に入ります。(患者さまの状態をみるために看護師が入ることもあります)

異性のスタッフが入る事に抵抗感がある方は、予約の時に申し出てください。出来る限り患者さまの希望に沿えるように配慮いたします。 検査終了後、結果説明が当日にある場合と後日の場合があります。

大腸ポリープ切除について

  • 検査にてポリープが見つかった場合は、基本的にはその場での切除は行わず、後日入院していただいて切除します。(稀に切除後の出血がありますので、安全を考慮してこのような取り決めをしています)
  • 以前検査を受けていて、出血のリスクの低い小さなポリープを指摘されている場合は、入院せずに切除する場合もあります。ただし検査の予約時に消化器内科医師からリスクについての説明と患者さまの同意が必要になります。
  • ポリープ切除後は、1週間程度は激しい運動やアルコール摂取や旅行を控えていただきますので、安全に行うために切除日を決める時は予定の確認をしてください。

鎮静剤の使用について

  • 当院では、通常内視鏡検査において鎮静剤は使用しておりませんが、以前の検査で体動が激しく危険と判断された方、検査の恐怖感や不安感がきわめて強く、鎮静剤を希望される方に対して、鎮静剤を使用します。
  • これは、全身麻酔ではありませんので検査中はある程度の意識がある中で行う事になります。
  • 鎮静剤を使用して検査を行うと楽に検査が受けられたという印象が残りますが、その反面、副作用などの危険性も含まれている事をご承知下さい。
  • 主な副作用は、呼吸抑制・呼吸停止・一過性の無呼吸・血圧低下・徐脈・不整脈・健忘(検査前後の記憶喪失)・催眠・多弁(おしゃべりが多くなる)などです。
  • 安全面を考慮し、担当医師が適量を投与し、検査中は看護師が呼吸状態などの観察を行いますが、万一副作用の症状が現れた場合は直ちに検査を中止し、適切な処置を行います。その場合、入院していただく事もあります。
  • 検査終了後は、病院内にて30分から1時間は安静と様子観察をさせていただきます。個人差もあるため、全員が1時間で帰れるわけではありませんので、検査当日は差し迫った用事や予定をいれないようにお願いいたします。
  • 検査後の、車・自転車・バイクの運転及び機器の操作やお仕事はお控え下さい。
  • 検査後、一晩はアルコールの摂取を控えてください。

検査にかかる時間

  • 胃カメラ検査:通常5分~10分程度です。
  • 大腸カメラ検査:通常15分~30分程度です。

設備・技術について

当院では、高機能の内視鏡機器と専門スタッフによる高品質な検査体制を整えています。
安心・安全で苦痛の少ない検査を受けていただけるよう、さまざまな工夫と配慮を行っています。

  • 当院では、オリンパス社および富士フイルムメディカル社の最新内視鏡システムを導入しています。
  • すべての内視鏡に、特殊な光を用いた観察(NBIやBLIなど)が可能な装置を搭載しており、がんの早期発見につながります。
  • 早期のがんは、開腹手術ではなく内視鏡で切除できる場合が多く、体への負担を大きく軽減できます。
  • 検査時に腸内へ送る空気は、すべて炭酸ガスを使用。炭酸ガスは通常の空気より体内への吸収が早いため、検査後のお腹の張りが少なくなります。

感染対策と徹底した管理体制

  • 使用後の内視鏡スコープは、専用の自動洗浄機で、専任の洗浄スタッフが学会ガイドラインに基づいて洗浄・消毒しています。
  • 処置に使う器具(生検鉗子・電気メス・局注針など)は、すべて使い捨て(ディスポーサブル製品)を使用し、感染リスクを最小限に抑えています。
  • 内視鏡機器は、毎日の点検に加え、専門業者による定期保守点検(年2回)を実施し、安全性を維持しています。

内視鏡技師の専門性と役割

当院の内視鏡センターには、内視鏡専門の技師が常勤しています。医師と連携し、スムーズで安全な検査を支えています。

内視鏡技師の主な役割
  • 医師の検査をサポートし、処置具の準備・操作・検体の処理などを担当
  • 内視鏡機器や処置具の管理・点検を実施
  • 多数の処置具の使用方法・目的を熟知し、専門知識をもって診療に携わっています

受診・予約について

内視鏡検査をご希望の方は、まずは消化器内科外来の受診が必要になります。受診のうえ、医師が必要と判断した場合に検査予約を行います。
内視鏡検査をご希望の方は、お電話にてお問い合わせをお願いいたします

消化器内科の外来日

スクロールできます
午前
午後

初めての方へ

検査の前に知っておきたいこと

検査前日の食事・下剤の準備

【胃カメラ】

検査前日・海藻類やキノコ類など消化の悪いものは控えてください。
・夕食は午後9時までに済ませてください。
・就寝前までは、水分・薬は飲んでいただいて結構です。
・果肉入りジュース、牛乳・ヨーグルト等の乳製品は控えてください。

【大腸カメラ】

検査前日・朝食より、うどんやお粥などの消化の良いものを食べてください。
・食物繊維の豊富なものは食べないでください。
・夕食が午後7時までに済ませてください。
・前日に飲む下剤があります。必ず事前の説明どおりに飲んでください。
当日の服装・持ち物など

【胃カメラ】

  • 検査当日は体を締めつけるような服は控えてください。お腹に空気を入れて検査を行いますのでお腹周りが緩められるような服装でお越しください。
  • ジェルネイルはなるべく控えてください。(場合により、手足の爪部分より血液中の酸素濃度を測定する検査機器を装着する時があります。)
  • お薬手帳をご持参ください。

【大腸カメラ】

  • 検査中は、検査着に着替えていただきますので着替えのしやすい服装でお越しください。
  • 検査前・検査後、排便の頻度が増えますのでトイレに行きやすい服装でお越しください。
  • 排便の我慢がしづらい方は、紙おむつを用意や着替えを用意してお越しください。
  • 人工肛門を造設している方は、替えの装具を用意してお越しください。
  • お薬手帳をご持参ください。
終了後の過ごし方(食事や運転の注意)

【胃カメラ】

  • 検査後、1時間程度で喉の麻酔が消失しますので、1時間程度は飲食を控えていただきます。

【大腸カメラ】

  • 腸の動きを抑える薬を注射された方は、薬の作用で目がチカチカして見づらい症状があります。1時間程度はそのような状態が続きますので、車・自転車・バイク等の乗り物の運転は症状が治まってから行ってください。

女性の方へ

安心して検査を受けていただくために

当院では、すべての方が安心して検査を受けられるよう、プライバシーの尊重と女性への配慮に努めています。
特に女性の方が感じやすい「恥ずかしさ」や「不安」に、きめ細やかに対応しています。

女性スタッフによる対応をご希望の方へ

  • 当院には女性の医師・女性技師が在籍しております。
  • 「女性スタッフの対応を希望する」といったご要望がございましたら、検査予約時にお申し出ください。できる限りご希望に添えるよう配慮いたします。
    ※当日のご希望には対応できない場合がございます。あらかじめご了承ください。

プライバシーの配慮

  • 内視鏡センター内のトイレ・更衣室は男女別となっており、安心してご利用いただけます。

恥ずかしさ・痛みの対策

  • 検査用パンツをご用意しており、お尻の部分だけが開いているため、検査中も肌の露出を最小限に抑えられます。
  • 生理中の方は、パッドをつけたままで検査が可能です。無理なくご相談ください。
  • 大腸内視鏡検査では、スコープから空気を送って腸の中を広げるため、オナラのようにガスが出ることがあります。また、下剤の薬が一緒に出る場合もありますが、どちらも自然な反応です。我慢せず、リラックスして検査を受けてください。
  • 以前の検査で苦痛があった方や、不安がある方には、鎮静剤の使用も可能です。ご相談ください。
  • 必ずご予約時にお申し出ください。

ご不安な点があれば、いつでもご相談ください。

一人ひとりの気持ちに寄り添った対応を心がけております。
安心して検査を受けていただけるよう、スタッフ一同努めております。

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