診察室だより

診察室だより 2013年 5月

[2013/05/22]

ゴールデンウィークも終わり、運動会や遠足といった行事が始まる学校や園もある頃かと 思います。
4月から新たに入園、入学した子どもたちは、ちょうど少し慣れてきて、連休も終わると 疲れが出やすくなる時期でもあります。

小児科では季節の変わり目ということもあり、頭痛、腹痛、だるさ、何となく元気がない、 などの症状を訴えるお子さんが増えます。
もちろん症状が続いたり、ひどくなる時は受診していただきたいのですが、例えば 早寝早起きをして睡眠を十分とるとか、食事の時間をきちんとするなど生活リズムを整えることで、元気になるケースはかなりあります。
特にテレビ、ゲーム、パソコン、携帯などを寝る前にすると、質の良い睡眠が得られないことが脳科学からも証明されています。
ゲームや携帯などは、きちんと時間を決めてすることを、ぜひ最初からお子さんと話し合って下さい。

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さて風疹の流行が言われていますが、当院でも小児科の患者さんは幸いまだ経験していませんが、内科の方でやはり30代~40代の男性を中心に風疹の患者さんが出ています。
マスコミでも報道されているように、30代~40代の男性は子どもの頃に風疹の予防接種が女子だけにされていた時代のため、風疹の抗体を持っていない人が多いのです。
妊娠初期に母親が風疹にかかると子どもが先天性風疹症候群になることがあります。
お母さんたちは、妊娠した時に風疹の(産科によっては麻疹も)抗体価を調べていると思います。もし抗体のないことがわかっている場合は次の妊娠の前に、ぜひ早く予防接種を受けてください。
ただ予防接種をすると最低2か月間は避妊しないといけませんので、そのことは注意してください。
お父さんたちは、奥様や子どもたちのためにも、ぜひMR(麻疹風疹)ワクチンを受けて下さい。風疹だけでいいじゃないかと思われるかもしれませんが、一つには風疹ワクチンが数が足りず今あまり流通していません。もう一つ、子どもの頃に麻疹の予防接種を受けていても、もう抗体が低くなってしまっているケースもあります。麻疹はもしかかると、とても重い病気で、脳炎や肺炎の合併症もあり現在でもこわい病気です。
ぜひ麻疹風疹の予防接種を受けていただきたいと思います。抗体検査をしてから接種してももちろん構いませんが、もし抗体があって接種しても害はありませんから、検査をせずに接種しても大丈夫です。
費用はかかりますが一回だけです。ご自分のためにも、また子どもたちのためにもぜひしっかり考えてみてください。