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糖尿病・内分泌内科

糖尿病・内分泌内科

糖尿病治療の目的は、血糖コントロールを継続して合併症が発症進展しないようにすることです。
療養のプログラムとして、個人あるいは集団の栄養指導の他に、1~2週間の教育入院、糖尿病教室、インスリン自己注射・自己血糖測定の指導などを行っています。医師の他に管理栄養士、看護師、薬剤師、臨床検査技師、理学療法士などの専門スタッフが関わってサポートします。
当院は日本糖尿病学会の認定教育施設Iとなっており、専門医取得を目指す研修ができます。

甲状腺、副腎、下垂体、副甲状腺といった内分泌疾患については、採血でのホルモン測定に加えてCT、MRI、超音波やアイソトープといった画像診断、負荷試験の結果などで診断します。

取り扱い疾患

糖尿病、妊娠糖尿病、低血糖症、脂質異常症、高尿酸血症などの代謝疾患。
甲状腺(バセドウ病、橋本病など)、副腎、下垂体、副甲状腺などの内分泌疾患。

インスリンポンプ療法

インスリンポンプ療法(CSII: Continuous Subcutaneous Insulin Infusion)は携帯型シリンジポンプを使い持続的にインスリンを投与する治療方法で、1型糖尿病患者さまに使用されます。当科では下記のインスリンポンプを取り扱っていますので、ご相談ください。

日本メドトロニック社
①ミニメド640Gシステム (SAP療法無)
②ミニメド640Gシステム (SAP療法有:スマートガード機能が使用できます。)

テルモ株式会社
③パッチ(貼り付け)式インスリンポンプ:メディセーフウィズ

インスリンポンプ療法の実際…

基礎インスリン

超速効型インスリンを少しずつ短い間隔で注入する事により持続的に血中のインスリン濃度を維持します。この持続的な投与により基礎インスリンの補充を行います。これを基礎レートと呼びあらかじめ自分でプログラムする事ができるため一日の間の基礎インスリン投与量を自由に変更する事ができます。
例えば夜間は少ない基礎インスリンとして、午前中は多めの基礎インスリンに設定することも可能です。またクラブ活動やスポーツをする前に、好きな時間だけインスリン投与量を減らすことも可能です(テンポラリーベース)。こうすることで、運動時の低血糖を防ぐことができます。

ボーラスパターン

ポンプ内に充填した超速効型インスリンを、食事に合わせてチューブを通して皮下へ注入します。すでに皮下にテフロン針が留置されているため、針を刺す必要はありません。ポンプのボタンを押すことで注入が開始されますので、外出時のインスリン注入も手軽になります。
また、ペン型では1単位刻みですがインスリンポンプでは0.1単位刻みでボーラスインスリン量を設定することができるため、よりきめ細かいインスリン投与が可能となり、ちょっとした間食などにもインスリンを投与する事ができます。

SAP療法(Sensor augmented Insulin Pump Therapy)

インスリンポンプにパーソナルCGM機能(24時間持続血糖測定機能)を搭載したシステムです。皮下間質液中のブドウ糖濃度を測定し、一日に3-4回の血糖測定による実測血糖値によって較正することで血糖値と近似した値を示します。
CGMで測定されたセンサーグルコース値がリアルタイムでインスリンポンプのモニター画面に表示されるため、患者さまがご自身で血糖変動の傾向を随時確認する事ができます。またセンサーグルコース値が一定の範囲を超えて上昇または低下した場合に、音やバイブでお知らせするアラート機能もあります。

スマートガード機能

SAP療法でセンサーグルコース値が事前に設定した下限値に近づくと、基礎インスリン注入を自動的に停止して低血糖を回避します。センサーグルコース値が回復するとインスリンの注入を再開します。

妊娠糖尿病とは

妊娠糖尿病とは、妊娠中にはじめて発見された糖代謝異常です。

なお、妊娠前から既に糖尿病と診断されている場合や、妊娠中に“明らかな糖尿病”と診断された場合は妊娠糖尿病には含めませんが、これらは妊娠糖尿病より重度の状態ですので、血糖をより厳密に管理する必要があります。また妊娠前に糖尿病と診断されている場合は、血糖を十分に管理し、糖尿病の合併症(網膜症や腎症)がある場合、その状態の評価を行った上で計画的に妊娠することが、健康な赤ちゃんを産むために非常に大切です。
妊娠と血糖値に関して不安がある方は、当科にご相談ください。

妊娠糖尿病になると何がおこるのですか?

お母さんが高血糖であると、おなかの中の赤ちゃんも高血糖になり、さまざまな合併症が起こり得ます。

お母さん

妊娠高血圧症候群、羊水量の異常、肩甲難産、網膜症・腎症およびそれらの悪化

赤ちゃん

流産、形態異常、巨大児、心臓の肥大、低血糖、多血症、電解質異常、黄疸、胎児死亡など

どうやって診断するのですか?

妊娠の早い時期に随時血糖をはかり、これが高いときにはブドウ糖負荷試験をして診断します。妊娠初期に陰性であった人も、妊娠が進むにつれ血糖を下げるインスリンというホルモンが効きにくくなるため、妊娠中期(24~28週)にもう一度スクリーニングをうける必要があります。
妊婦さんの7~9%は妊娠糖尿病と診断されるため、きちんと検査を受けましょう。特に肥満、糖尿病の家族歴のある人、高年妊娠、巨大児出産既往のある人などはハイリスクですので必ず検査をうけてください。

妊娠中に注意することは?

血糖の厳重な管理が最も大切で、食前100mg/dl未満、食後2時間120mg/dl未満を目標に管理します。妊娠中は運動療法があまり出来ないため、まず食事療法を行います。食事療法では、お母さんと赤ちゃんがともに健全に妊娠を継続でき、食後の高血糖を起こさず、空腹時のケトン体産生を亢進させないよう配慮します。
それでも血糖管理が十分に出来ない場合は、赤ちゃんに悪影響を与えないインスリン注射を用いて管理します。妊娠が進むにつれ、インスリンの使用量が増えますが、多くの場合、産後には減量あるいは中止できます。

お産の後に気をつけることはありますか?

産後6-12週間後に再びブドウ糖負荷試験をうけ、妊娠糖尿病が治っているかどうか評価してもらいましょう。また、治っていても妊娠糖尿病になった方は、妊娠糖尿病のなかった人に比べ、約7倍の高頻度で糖尿病になりますので、その後も定期的な検診が必要です。産後に母乳で育てますと、お母さんも赤ちゃんも将来、糖尿病になる頻度が減ることが知られていますので、母乳栄養を心がけましょう。
妊娠糖尿病は、今回の妊娠中にいろんな合併症を起こすだけでなく、お母さんの将来の糖尿病、メタボリック症候群発症、さらには赤ちゃんの将来の糖尿病、メタボリック症候群発症にも関係するため、妊娠時に糖尿病に対する正しい知識をもち、医師の指導のもと産後も食事や運動などのライフスタイルに気を配るようにしましょう。(日本産科婦人科学会HPより改変)

担当医師紹介

中嶋 邦博(ナカジマ クニヒロ)

資格等 医学博士
日本内科学会認定医・指導医
日本糖尿病学会専門医・研修指導医
日本糖尿病協会療養指導医
日本医師会健康スポーツ医
日本病院総合診療医学会認定医

田辺 節(タナベ タカシ)

資格等 医学博士
日本内科学会総合内科専門医
日本糖尿病学会専門医

張 宇(チョウ ウ)

資格等 医学博士
日本内科学会認定医