診察室だより

生活のリズムについて

[2015/08/24]

新生児期の赤ちゃんは、昼と夜のリズムができていませんが、成長に伴ってだんだんリズムができてきます。

個人差はありますが、3~4か月になると昼夜の違いがわかってくるようです。

それに合わせて、大人の方からリズムを作るように生活を考えていきましょう。

まずは朝起きる時間です。大人も含めて人間は朝起きて、太陽の光を浴びることで、

一日の体のリズムがリセットされることがわかっています。chuuya_gyakuten.png

赤ちゃんも同じですから、授乳の間隔が少し決まってきたら、

朝起きる時間を大体決めてあげましょう。

離乳食が始まったら、これも毎日バラバラではなく、できるだけ決まった時間にあげていきましょう。

幼児期になったら、夜寝る時間を決めて、大人がきちんと寝かせましょう。

子どもが自然に寝るのを待っていたら、いつまでも寝ません。今の大人の社会は夜型になっています。

お父さんの帰りが遅かったり、お母さんも仕事をしていれば、どうしても帰宅してからご飯の支度で遅くなりがちですが、

どんなに遅くても9時までには寝かせるようにしましょう。

日本は先進国の中で、子どもが遅くまで起きているちょっと異常な国です。

家庭の事情は色々あると思いますが、子どもを寝かせる時は、テレビをつけていたり、電気を明るくしたりしないで、できれば暗めの静かな環境を心がけたいですね。

脳科学の進歩によって、乳幼児期の体内リズムが成長してからの基本になっていることがわかってきました。

子どもの将来を考えた時、子どもの時に生活リズムをきちんと作ってあげることは、親の責任ではないでしょうか。

小林真澄