診察室だより

明けましておめでとうございます。

[2010/01/07]

2010年が良い年でありますように祈るばかりです。

昨年秋から年末にかけて、小児科は新型インフルエンザに振り回される日々でした。 もちろん患者さんも多かったのですが、予防接種の対処が大変だったからです。予約の件に関しては、皆様にもずい分ご迷惑をかけたことと思いますが、病院でも、いつ、どのくらいのワクチンが入ってくるのかがわからないために、直前までご案内できなかったこと、また対象の患者さんの開始期日が厚生労働省の方で急に変わったりするので、大変苦労しました。これはどこの小児科も同じだと思います。
年が明けると同時に、患者さんも、予防接種の希望も減り、だいぶ落ち着いてきたようです。
ワクチンも今頃になって十分になってきました。(まあ、予想はしていたことですが)ご希望の方は小児科外来までお問い合わせ下さい。

一方年末ごろから、ウィルス性胃腸炎と思われる、嘔吐や下痢の患者さんが増えてきました。
ウィルス性胃腸炎は、有名なノロウィルスやロタウィルスのほかにもいくつか原因はありますが、 基本的には自然に軽快するもので、特効薬はありません。ただ小さいお子さんや、お年寄りなどは、水分が取れなくなると脱水状態になり、点滴や入院が必要になってきます。
特に嘔吐がひどいと、水分は出ていくばかりで吸収されませんから、早めの対処が必要です。fukutu_soft.gif
お母さん達は、お子さんの熱が高いと非常に心配されますが、熱がないと割合気にされないケースをよくみかけます。お子さんにとっては、熱が高いことより、吐くことが続くことの方が体のダメージが大きいものです。熱が無くても、気持ちが悪くて、3回以上続けて吐くときは、早めに医療機関を受診してください。ただし咳き込んで吐いたり、泣きすぎて吐くのはちょっと違いますから、お子さんの状況をよくみてあげて下さい。

もう一つ、おたふくかぜ(流行性耳下腺炎)の患者さんも、何人か見かけます。
これから流行する可能性もありますから、予防接種を考えている方は、早めにした方がいいようです。